母親がサークル入場口近くで手を振っていた。

ヲタ友達と一緒に冬コミでコスプレをすることになった。
初めての服作りで勝手がわからず、あれこれ母親に手伝ってもらって
衣装を作った。

そしてコミケ当日、買い出し係になったためヲタ友を駐車場に残して
コンビニに向かった途中のこと。
母親がサークル入場口近くで手を振っていた。
当時携帯もなかったので、なんの連絡もなしに立っていた母親にびっくりして
「なんでこんなところにいるの？」って声をかけたら、
「これ忘れてたよ」と言って、コスプレの帽子を渡してくれた。

まだ夜明け前の暗い時間帯だったのに、見落とさなくて本当に良かった。
１時間ぐらい探してくれてたらしい。

「困ってたら、これをくれた人がいたよ」と言って母親が見せてくれたのは、
サークルチケットだった。
母親はサークル入場口あたりでうろついていたので、
おそらくサークルの人間を捜しているのかと思った親切などなたかがくれたのだろう。
サークルチケットを下さった方の優しさと、
わざわざ届けてくれて寒空の中探してくれた母親に涙が出そうになりました。

どなたが下さったのかわかりませんでしたが、
あの時母親にサークルチケットを下さった方に感謝しています。