私ちゃんの右手Aにちょうだい、と手のある部分を包丁でメッタ刺し

数年前のことですが、こんな夜中に突然思い出してしまって辛いので吐き出させていただきます。
ネタだと思われるかもしれませんが、実話です。

私とAは家同士が近いことで、小さい頃から友達でした。
ある日、私の部屋に遊びに来たAは、私が集めていた同人誌を見つけてしまい
それをきっかけにオタ道まっしぐら。
あまりにものはまりっぷりに罪悪感に近いものを感じたりもしたのですが
昔からの友達であるAと同じ趣味を持てたのは素直に嬉しかったです。

高校を卒業してからはお互い進路が違ったので、何となく疎遠になったまま数年が過ぎ
私たちはともに成人になって、私は地元で、Aは進学した都内で就職しました。
そのAが、何かトラブルを起こして地元に帰ってきたという知らせを聞きました。
さっそくAを尋ねると、明るく活発だったはずのAはなんだか暗くて陰鬱な雰囲気。
そのギャップに驚きつつも、就職先であったらしいトラブルで疲れてるんだろうな、と少し悲しくなりました。

いろいろ話してみると、どうやらAは今とあるジャンルにはまっているらしく
それが偶然にも私が今イラストサイトを持っているほど好きなものでした。
それからは一日中語り合ってすっかり元通り仲良しに。

でも、しばらくするとAはあのキャラ描いて、あのシチュで漫画描いてなどと催促してくるようなりました。
最初は友達の頼みだということで、できるだけ描いてあげていたのですが
筆の遅い私にはどんどん舞い込んでくるリクエストが苦痛になってしまい、何かと理由を付けて次第に描くことをやめました。
すると、仕事中、就寝中に関わらず催促の電話やメールがくるようになりました。
さすがに耐えられなくなって、抗議しにAの家に行ってびっくり。
Aの部屋は、壁という壁に私が描いてあげてイラストなどが貼り付けてありました。
そのあまりにもの多さに、こんなに描いてあげていたのかと辟易したのを思い出します。
なんだかんだで抗議は聞き入れてもらえたらしく、リク攻撃は無事止みました。

それから数日後、夜中にふと目を覚ますと、何故かAが私の上に馬乗りになっていました。
しかも、手には包丁。
あまりにもびっくりすぎて声も出てこない私にAは
「あ、起きちゃった。こっそりやるつもりだったのに」
多分、今思い出すと恐怖で正常じゃなかったと思いますが、私はAに「なにを」と聞きました。
するとA、「最近（私）ちゃん絵描いてくれないから、だったらその右手Aにちょうだい。
大丈夫、○様（Aが昔から好きだったキャラ・医者）が治してくれるから！ 代わりに私の手あげるから大丈夫だよね？
○様ならきっと綺麗につなげてくれるよ！」
と、こんな感じのことを早口でまくしたてました。
そして、本当に包丁を私に近づけてきたのです。

Aはまだなにやら言ってたけど、それを聞いてる場合じゃありませんでした。
殺されると思った私は、Aを突き飛ばして逃げようとしましたが、Aは少し揺らいだだけでした。
それに刺激されたか、Aは私の腕あたりに向かって包丁を滅多ざしに。
とっさに腕を引っ込めて串刺しは免れたのですが切れて血が流れるのがわかりました。
ここで、両親が騒ぎを聞きつけてきてくれて、Aは取り押さえられました。
AはそのままKに連れていかれました。

腕の怪我は出血のわりに浅く、今ではほとんど痕も残らずきれいに治っています。
このことは今でもたまに夢に見ます。
Aがいったい何故こんなにも変わってしまったのかはわかりませんが、
きっかけがオタ道を進んでしまってしまったことにあるのかもしれないと思うと悲しくもあるし、怖くもあります。

吐き出せてすっきりした気がします。
長文になってしまい、申し訳ないです。