友人は熱心に、準備していた塩と紙で部屋のそこら中に盛り塩をしていました

遠方のイベントに、霊感のある友人と二人で参加したときのことです。
地元イベも間近だったので、ホテルで原稿をやろうという話になって前日入りしました。
大きな神社なんかのある町ではよくあることだけど
そのホテルの部屋もかなり空気が悪かったらしく、
友人は熱心に、準備していた塩と紙で部屋のそこら中に盛り塩をしていました。

私は霊感が無いし、友人も無駄に怖がったり体調を崩したりはしないタイプなので
空気が悪いながらも二人で楽しく原稿をしました。
ところが夜中に、いきなりぞくりと肌寒い感じがして、
「空調が壊れたのかな？寒いね、フロントに電話してみようか」と
友人に声をかけたところ、
「私が電話するからこのベタフラやって！」と彼女の原稿を押し付けられました。
ベタフラが大好物の私は寒いのも忘れて一心不乱に原稿に取り組みました。

作業が終わった頃、電話もせずにごそごそしていた友人が戻って来ました。
肌寒さもなくなっていて、「大丈夫だったね」と話し合い、
そのままキリの良いところまで原稿を終えて就寝しました。

次の日ホテルを後にして友人から聞いた話ですが、
狭いホテルの部屋の、ちょうど私の背後に、手持ち搬入の既刊本を置いていて、
私が肌寒さを感じた時、そのあたりに白い女性の姿が見えたそうです。
そういえば部屋に入ってすぐそこに私が既刊本入りの紙袋を置いたから
そこには盛り塩をしていなかったのだと、慌てて紙袋を取り除けたところ、
本を置いていたあたりに、長い黒髪がごっそりと落ちていたそうです。
（私の視力は良い方なので、最初から落ちていれば当然気がついていたと思います）

必死に取り片づけて盛り塩をすると悪い気配も消え、
紙袋は別の場所に置いたのですが、
次の日のイベントで、新刊はほぼ搬入分全ハケしたのに、
くだんの既刊は全く一冊も売れませんでした。
しかも、いつも通りきっちりと梱包して搬出したのに
自宅に戻った既刊はなぜかぐっしょりと濡れて売り物にならなくなっていました。
二人で頑張った原稿も、このまま本にしたらきっと良くないことが起こるからと
お蔵入りにしてしまいました。

祟り方もさまざまあろうに、
よりによって同人者の私たちが一番ダメージを受ける憑き方をされたという体験でした。

祟り云々よりせっかく頑張った原稿がおしゃかになってしまったのが悲しいな

今絶賛原稿中の立場からすれば、怖いというより非常に頭に来る
そのホテルに十人くらいで押し掛けてユートピアしまくってやりたい

幽霊はきっと逆カプ者

なんて恐ろしい話なんだ…

ベタフラが好きだから彼女の原稿でも一心不乱に筆を進めるあなたはいい人だ

何言ってんだ、ベタフラは楽しいじゃないか
なんつーかアレだ、プチプチを一心不乱にプチプチプチプチする作業と似ているんだよ
脳みそがちょっとリセットされて良いんだよ

今はなきホテル浦島を思い出した
あそこ出る出るってみんな言ってたんだけど
ずっと東京住まいなので結局泊まる機会がなかったなー
たまーに昭和の時代のドラマを再放送してると
背景にちらっと出てきたりして懐かしい

ホテル浦島まだやってるよ…な

浦島違いじゃね？
晴海の浦島はなんどか通常では考えられない風景をホテル内で見かけたけど
そんなに恐いとは思わなかったなー

なんつーか、マリナーズコートに一人で泊まった時の方が怖かった